そのブーンというトイレの異音放置は危険信号
トイレから聞こえる「ブーン」という低い音。最初は気にならなくても、慣れてしまうと「まあ、いいか」と放置してしまいがちです。しかし、その判断は将来的に大きなトラブルと出費に繋がる危険信号かもしれません。この異音の多くは、トイレタンクへの給水が完全に止まらず、微量の水が流れ続けているために発生します。これは、蛇口が完全に閉まっていないのと同じ状態です。たとえチョロチョロとしか流れていなくても、24時間365日流れ続ければ、水道メーターは回り続けます。数ヶ月後の水道料金の請求書を見て、普段の倍以上の金額に驚愕するというケースは決して珍しくありません。異音を放置することは、気づかないうちにお金を捨て続けているのと同じことなのです。さらに、経済的な問題だけではありません。異音を発生させているボールタップやフロートバルブといった内部部品は、すでに劣化が進んでいる状態です。それを放置し続けると、部品の摩耗はさらに進行します。ある日突然、部品が完全に破損し、給水が全く止まらなくなってタンクから水が溢れ出したり、逆に給水ができなくなってトイレが使えなくなったりする可能性があります。そうなれば、単なる異音の問題ではなく、日常生活に支障をきたす深刻な事態となります。また、故障が深刻化すればするほど、修理は複雑になり、交換部品も増え、結果的に修理費用も高額になってしまいます。小さな異音のうちに修理していれば、数千円の部品交換で済んだはずが、放置した結果、数万円の出費になることもあり得るのです。トイレから聞こえる「ブーン」という音は、故障の前兆を知らせてくれる親切なサインです。それを無視せず、早期に対応することが、結果的に時間もお金も節約する最も賢明な方法と言えるでしょう。