床が斜めに感じる原因として、最も注意すべきものが「不同沈下」です。ここでは、不同沈下のメカニズムと、放置した場合の危険性について詳しく解説します。まず、不同沈下とは、建物全体が均一に沈むのではなく、一部だけが沈下する現象のことです。不同沈下は、地盤が軟弱であったり、地盤改良が不十分だったりする場合に発生しやすくなります。また、地下水位の変動や、地震などの自然災害が原因で、地盤が沈下する場合もあります。不同沈下が起こると、建物全体に歪みが生じ、その結果、床が傾いて感じられることがあります。次に、不同沈下を放置した場合の危険性です。1つ目の危険性は、建物の耐久性が低下することです。不同沈下によって建物が歪むと、構造部分に負担がかかり、建物の耐久性が低下します。柱や梁が歪んだり、ひび割れが発生したりすることがあります。2つ目の危険性は、雨漏りのリスクが高まることです。建物の歪みによって、外壁や、屋根などに隙間ができると、そこから雨水が浸入し、雨漏りが発生するリスクが高まります。3つ目の危険性は、居住者の健康への影響です。建物が傾いていると、平衡感覚が狂い、めまいや吐き気などの症状を引き起こすことがあります。また、ドアや窓の開閉が困難になったり、家具が安定しなくなるなど、日常生活にも支障をきたすことがあります。これらの危険性を理解し、もし、不同沈下が疑われる場合は、早めに専門業者に相談し、適切な対処を行うようにしましょう。