ある日突然、お風呂のシャワーから冷たい水しか出なくなり、リモコンを見ると見慣れないエラーコードが表示されている。これは給湯器の故障を示すサインであり、多くの人が一度は経験するであろう困った状況です。給湯器は複雑な機械であり、様々な原因でエラーが発生します。しかし、表示されるエラーコードの意味を理解し、適切な対処法を知っていれば、慌てずに対応することができます。エラーコードは、給湯器のメーカーや機種によって異なりますが、一般的には「111」「140」「710」といった3桁の数字で表示されることが多いです。これらのコードは、燃焼不良、温度センサーの異常、水量センサーの異常、ガス供給の異常など、特定の不具合を示しています。まず最初に行うべきは、給湯器の取扱説明書を確認することです。取扱説明書には、主要なエラーコードとその意味、そして一般的な対処法が記載されています。多くの場合、エラーコードの隣に「リセットしてください」といった指示があることもあります。その場合は、指示に従って給湯器のリモコンにある「運転」ボタンを一度オフにし、再度オンにするなどのリセット操作を試してみましょう。これで解決することも少なくありません。特に、短時間の停電やガスの供給が一時的に停止した場合などに、エラーコードが表示されることがありますが、リセットで正常に戻るケースが多いです。しかし、リセットしてもエラーが解消されない場合や、同じエラーが頻繁に発生する場合は、より深刻な問題が潜んでいる可能性があります。例えば、「111」(着火不良)は、ガスの供給が止まっている、あるいは点火部品の故障を示唆していることがあります。この場合、ガスメーターの安全装置が作動していないか、ガス栓が閉まっていないかを確認し、問題がなければガス会社に連絡する必要があります。また、「140」(空焚き防止装置作動)は、過熱による安全装置の作動を示すことが多く、熱交換器の汚れや水の流れが悪いことが原因である場合があります。このような状況では、専門業者による点検や修理が必要になるでしょう。